自分の髪の毛が薄いことを実感したのは、30代の後半になった頃です。
若い頃からそれほど髪の量が多いタイプではなかったのですが、30代を超えてから洗髪するたびにたくさんの髪の毛が抜け落ちるようになりました。
排水溝に溜まる髪の毛を見るたびにまずいのではないかと思ってもいたのですが、だからといって薄毛に対して明確に危機感を感じているわけではありませんでした。
自分の頭の後ろなど普段は見ませんし、デリカシーのある人は他人の頭髪についてあれこれ言わないものです。
多少薄くなっていると思っても、他人にいちいち指摘する人などそう多くはないでしょう。
父親や兄も髪の毛が薄く、父に至っては頭頂部を中心に進行しています。
兄も同様に薄毛が進んでいるため、おそらくは家系的なものもあるかもしれません。
家族の中でも女性陣は特に髪の毛に関する悩みはないようで、母も姉も髪の量は多いぐらいで羨ましいと思っていました。
実際に自分の髪の状態を実感したのは、ふとした拍子に撮影した頭頂部の写真がきっかけです。
SNSを何気なく見ていると、仲の良い友人が頭の写真をアップしていました。
その頭が学生時代よりもだいぶ薄くなっていることに気づき、もしや自分もそうなのではないかとスマートフォンで自分の後頭部を撮影してみました。
結果と言えば予想通り、友人の頭とは比べ物にならないほど髪の毛が薄くなっており、すでに薄毛治療が必要なレベルまで進んでいたのです。